いまさら『ゲーム・オブ・スローンズ』にドハマりした話。~視聴前の予習は必須? 作品の魅力を、さわりだけ紹介~
※当記事は、HBOドラマシリーズ『ゲーム・オブ・スローンズ』についての記事となります。シナリオの根幹に触れない程度のネタバレを含みますので、ご注意ください。未視聴の方は予習に、視聴済みの方は復習にどうぞ。
留学仲間と話していて、『面白い海外ドラマ』の話題にのぼるTOP3。
ひとつは『ウォーキング・デッド』。
ひとつは『ブレイキング・バッド』。
そして、もうひとつが『ゲーム・オブ・スローンズ』でした。
筆者(cansuke)は、これまで碌に海外ドラマを見た経験がありません。
MARVEL映画にハマった頃に、関連作品をTSU○AYAでレンタルして、1~2クール視聴するのが精々といったところ。
『この海外ドラマがアツい!』みたいな話を耳にするたびに、いつかは見よう見ようと思いつつも、食指は伸びず。レンタルはいちいち足を運んだり、期限を気にするのが面倒だし……そもそも、「面白い」といわれる作品に限って長編で、見る時間が取れないし……
・・・などと敬遠していたのですが。
天下のAmazonさんが提供している動画視聴サービス「Prime Video」なら、Amazonプライム会員(月額 ¥400)は、会員特典で一部作品の視聴が無料という事実を知ってしまい、
「こりゃあ使わない手はないぜ!」
と意気込んで、視聴を決意。
調べたところ、『ゲーム・オブ・スローンズ』と『ウォーキング・デッド』の2作品はプライム会員特典の対象作品ということで、先ずは前者、『ゲーム・オブ・スローンズ』から視聴を開始しました。
(※『ブレイキング・バッド』も配信自体はあるのですが、Prime会員特典の対象作品ではないため、Amazonプライム会員であっても、別途視聴のための費用が必要であったため、ひとまずは視聴を断念。2019/01/25現在)
『ゲーム・オブ・スローンズ』の評判について、視聴前に調べてみたところ、だいたいこんな感じ。
- 本格的に面白くなるまで、かなり長い。
- 話が長くて視聴に時間がかかるので、途中で見るのを止めた。
- 情報量(登場人物と相関関係、作品の歴史的背景など)が多いので予習必須!
「こりゃ、楽しむには本腰入れなきゃいけないタイプだ・・・! 笑」
(偏見ですが、日本の映像作品は、一度の視聴で話を理解できるように、回想や登場人物に直接設定・背景を語らせるなどの説明的な演出が多い一方で、海外の作品は、没入感やテンポの良さを大切にするためか、説明は最低限かつ婉曲的な印象があります。良し悪しですね!)
そんなわけで、年末年始などの空いた時間を利用して、シーズン6まで一気に視聴。
……結論から言うと、ドハマりしました!
視聴前はなんとな~く「中世ファンタジーと大河ドラマのミックスみたいな感じかな~」などと予想しており、実際当たらずとも遠からずだったのですが、
この作品の魅力は、そんな言葉に留まらなかったわけです。
さて、視聴前を振り返って、作品視聴のための予習について。
自分はWikipediaをさらっと流し読んだのですが、当然その程度で足りるはずもなく、最初の数話は内容が飲み込めず、置いてけぼりになることもしばしば。
せっかくなので、作品の布教やちょっとした英語表現の紹介も兼ねて、
「自分が未視聴のときに知っておきたかった情報をまとめてみよう!」
などと思い至ったわけです。
作品の雰囲気と、あらすじについて
先ずはタイトルの『ゲーム・オブ・スローンズ(Game of Thrones)』について、
作中の字幕では『王位争奪戦』という訳となっています。
その名の通り、玉座を巡る争いと、それに翻弄される人々のお話ですね。
ストーリーをひとことで言い表すなら、
……ちょっと乱暴ですが。笑
ひとつの王朝が続く大陸・ウェスタロスを主な舞台として、その各領土を統治する名家の光と影、『壁』と呼ばれる大陸の北で繰り広げられる野人や怪物との攻防……がっつり中世ファンタジーですね。
ファンタジーというものの、魔法やら異種族やらは序盤ではほとんど登場せず、「失われたもの」「登場人物たちと関わりあいのないもの」として、たまに話のタネに上がる程度です。
いわゆる群像劇で、複数のストーリーラインが並行して進んで行きます。
権謀術数ひしめく王都・キングズランディングでの政争、
海の向こうに追いやられた前王の末裔が敷く覇道、
『壁』と呼ばれる大陸北部での生存競争、
いずれも非常に魅力的です。
と、ここまでくると取っ付きにくく感じるかもしれませんが、話のほとんどはヒューマンドラマで、視聴に際して、特別な知識は必要ありません。
雰囲気はかなりシリアスかつ悲惨で、容赦ないエログロと残酷な描写、それに伴う登場人物たちのドス黒い感情が丁寧に描写されており、かなり生々しいです!
男も女も、裸を見ないエピソードはないってくらい脱ぎまくるし、
特にグロ方面は、まあ~「これでもかっ!」てくらいに登場人物が死にまくるので、
内臓やら生首やら、そっち方面に耐性の無い人は視聴が難しいかもしれません。
話の割合としては、
って感じです。個人的な体感。
ゲーム・オブ・スローンズはココが面白い!
さて、ここまで紹介した内容だけ見ると、
「話は重々しくて、情報量が多くて、本当に面白いの……?」
なんて、思われる方もいらっしゃるでしょう。
断言しますが、上述のストレス(いい意味で)を耐え抜いた分だけ、面白さが返ってきます。
・魅力的なキャラクター
先ずは月並みですが、登場人物の人格の掘り下げがハンパないです。
筆者のイチオシはティリオン・ラニスター。例として、ちょっと語らせてください。
(※著作権的な問題もあり、画像は全然関係のない、フリー素材画像にあったロブ・スタークさんの人形です。でも、この人を取り巻く話もまたアツい!)
英語版Wikipediaさんの紹介では、
「ティリオンは知的で、機転が利き、博識で、また父親譲りの商才と政治的才覚の持ち主である(Tyrion is intelligent, witty, well-read, and shares his father's skill for business and political maneuvering)」
「辛らつで皮肉屋、高貴な生まれの小人(a bitter, cynical, high-born dwarf)」
「清濁を併せ呑むキャラクター(gray characters more than black-and-white characters)」
などなど。原作者のジョージ・R・R・マーティン氏をして、お気に入りのキャラに名を連ねているようです。
作中でも、主観人物として登場することが非常に多いですね。
ラニスター家という、王政への影響力が非常に強い大名家に生まれながらも、一般的な成人男性の半分ほどの体躯しか持たず、「小鬼(Imp)」「悪魔の猿(Demon Monkey)」「半人前(Half-man)」などなど、民衆に嘲笑われています。また、出産に伴って母親の命を奪ったとして、実の家族からも憎まれてしまいます。
こういった背景からか、性格は現実主義者で皮肉屋、やや厭世的なきらいもあり、酒と娼婦が大好きな退廃的なキャラクター……
なのです、が!
その自身の経歴からか、社会的な弱者に対しては紳士的で、徹底した優しさをみせ、またそれを嘲笑ったり、慰み者にするような相手は、たとえ王族が相手だろうと噛み付く気概を見せることも。
さらには、普段から良くも悪くも弁舌家というか、口の回るキャラクターなのですが、その真価を発揮するのは土壇場! 自身の命すら危ぶまれる状況での判断力と度胸、そして演説力は、見るたびに胸をアツくさせてくれます。
肉体的にはどうしても周りに劣ってしまう分、頭の回転では、その辺のモブキャラじゃ足元にも及びません。
厳格かつ有能な父親や、優秀な兄と比べられ続け、常に誰かの後塵を拝する人生だったからこそ、窮地への場慣れや劣勢での立ち振る舞いを自然と身に付けてきたのでしょう。
このように、ひとりひとりのキャラクターにそれぞれ多層的な背景があり、その人物の欠点すらも魅力的に見せてしまうのです。
登場人物の魅力といえば、サーセイというティリオンの姉が、そらもうお手本のような悪女でして、作中の騒動も3割くらいは彼女が原因なんじゃ・・・ってほどなんですが、
視聴を進めていくうちに、けっして傲慢さや残忍さだけのキャラクターではなく、その底には家族への愛情や、ひとりの女性としての矜持などが根底にあるのだと気付くことができます。
この推しキャラを語るのがまあ楽しいワケでして。魅力と欠点がホントに紙一重というか、キャラクターひとりとっても数十分語り続けられるくらい。
・スマートな掛け合い
以下、作中のとある重要人物が、高貴な身分を偽って下女として働いているシーンでのやりとりです。
A:「家族はいないのか。父親は?」
B:「死にました」
A:「老衰か?」
B:「いいえ。命を奪われたのです」
A:「……病にか? それとも、物盗り?」
B:「いいえ、そのどちらでも」
A:「分からんな。では、何が彼の命を奪ったのだ?」
B:「……忠誠心です、サー」
そのまま引用ではなく、多少改変してますが。
続いて、とある兄弟が、王位を狙って対立するシーン。
C:「兄さんが宗教にのめり込むなんてね。退屈な堅物だったのに」
D:「彼に跪きなさい。あなたの兄上は、塩と煙の儀式によって神に選ばれたのよ」
C:「塩と煙の儀式? ハムでも作ったのか?」
……こういうウィットに富んだ皮肉は、やっぱり海外ドラマならではですね。
大河ドラマや長編ファンタジーなど、壮大なストーリーを追っていくと、どうしても中だるみを感じたり、集中力が途切れたりしてしまいがちなのですが、
ちょっとした掛け合いの面白さや、緊迫感を与える演出で、退屈する暇を与えません!
予習不足の筆者が、それでものめり込むことができたのも、ひとえに台詞の応酬が面白かったからこそ!
・演出の本気度がスゴイ!
大規模な合戦だったり、異種族やドラゴンだったり。中世ファンタジーだけあって、CGや映像合成なども多用している……はずなのですが、
これが、「作りもの」を感じさせないほどのクオリティなんです。
毎話ごと、「映画でも作ってるの……?」ってくらいの作りこみで、
特に、中盤頃から登場するドラゴンの質感は必見!
堅そうな鱗、膂力を感じさせる逞しい前肢、宝石のような瞳……
画面の向こうにいても、「あっこれ人類じゃ勝てないわ」と直感しちゃうくらい。笑
それもそのはず、製作費が桁違いなんです!
来たる最終章にいたっては、日本円でなんと各話毎で21億円以上!! という話も。映画かな??? そらスケールでかい作品になるわ……。
……などなど、表面的な魅力について、先ずは語ってみました。
ここから皮切りに、登場人物や歴史的背景など、もう少し細かな知識についても、
後日まとめて、予習用のまとめっぽく作ってみる予定です。
未視聴の人に届け! この面白さ!
「どうしてTOEICが苦手なのか?」を自分なりに分析してみる話。~TESOL式・英語学習の分類法~
先日、第237回TOEIC Listening & Reading公開テストが行われましたね。
受験された皆様、おつかれさまでした。
筆者も地元で受験してきたのですが、Readingで時間配分を見誤り、設問をふたつ残して撃沈・・・。
自動音声でサクサク進んでくれるListeningとは違って、Readingは残り時間の管理や、設問を解き進める順番など、英文読解と並行して行わなければいけない形式です。
「素直に正面から突っ込んでいって、後半で全く時間が足りなくなった・・・」なんて経験、みなさんも一度はありますよね。
「TOEICはTOEIC用の戦略が必要」とはよく言うものの、調べても調べても、いまいちピン!とくるものがなく。
- 文章の読解/音声の再生前に、問題文を読み上げておく!
- 難しい設問はさっさと飛ばす!
- 集中力に自信がなければ、Part7は後ろ(複数の文章からなる設問)から先に解く!
などなど、もちろん多少の効果は発揮しますが、これって「英語の能力」というよりも、どちらかというと「要領の良さ」とか「判断力」を問われているものですよね。
ということは、このテクニックで得点を上げることが出来たとしても、英語力それ自体が向上したとは言いにくいわけです。
※※もちろん、TOEICで高得点を叩き出すには英語能力それ自体が不可欠ですし、「これらの戦略を備えた上での、実務的な英語力を測る試験」であるとも言えますが。
そこで今回は、以下の二つをテーマに、これらのテクニックとは別方向でTOEICの点数を伸ばす方法を、2記事に分けて、模索していきたいと思います。
今回は、まず原因究明のために、1.の項目についての記事となります。
では、さっそく進めていきましょう。
「TOEICで求められている英語力とは何か?」~英検との対比と、TESOL式・英語学習の分類法~
「英検○級って、TOEICに換算するとどれくらい?」という質問をしたりされたりすること、あると思います。
この質問にズバッと回答するの、難しいですよね。
筆者も「一概には言えないなぁ」と思いつつ、それがどうして難しいのか、ひとりで無駄に悩んだりしていました。(笑)
蒙が啓かれたのは、オーストラリアへの留学の最中。
ここで、「TESOL(Teaching English to Speakers of Other Language)」と呼ばれる英語教育の資格を取得いたしまして。
(※厳密には資格というより、Certificate IVといって、専門学校や職業訓練校で一定水準の知識や能力を満たしたことへの『修了証明書』みたいなものなのですが、ややこしいので資格みたいなものと思ってください。笑)
資格取得のために語学学校の専門コースに通うのですが、なかなかにハードで、技能別のレッスンの組み立てから、具体的なテクニックや英語教師としての適正、さらには現地で教育実習などなど・・・。
覚えることも課題も準備も山積みで、朝から晩まで学校に通い詰め、ひいこらしながらなんとか取得にこぎつけたのですが、その辺りの思い出は今回の趣旨に関係ないので割愛。
興味深かったのは、TESOL教授法においては「英語学習を7タイプに分類する」という考え方です。
4つの技能的分類
先ずは、「聞く」「読む」「話す」「書く」の4つの技能。これは一般的な分類ですね。
大切なのは、「聞く」が最初に位置していること。
言語習得のプロセスからのお話になってしまうのですが、ヒトが母国語を習得するのには順番があります。
ざっくり言ってしまうと「聞く・話す」という音声的な技能が最初で、「読む・書く」という文字的な技能はその後。
また、「聞く・読む」という受動的な技能の習熟がなければ、「話す・書く」という生産的な技能は習熟が困難である、というものもあります。
イメージとしては、「赤ちゃんが周囲の大人の言葉を真似て、自らも発声する」だとか、「ひらがな表を見て、それを真似て あいうえお を書いてみる」みたいなものですね。
この相関関係を、簡単に図にまとめてみました。
・・・ちょっとダサいですが、大目に見てください!
横に隣り合う技能同士は、「音声/文字」で繋がっています。
縦に隣り合う技能同士は、「受動的/生産的」で繋がっています。
左よりも右が、上よりも下が、それぞれ習熟難易度が高いのだと思ってください。
(予断ですが、「海外留学などの経験によって、最初に習熟を実感する技能がListeningである」という説も、この相関関係を見ると、ちょっと真実味が増しますね。)
さて。英検とTOEICの違いは、この図を見ると明らかです。
英検が「聞く」「読む」「話す」「書く」の4技能を満遍なく計測するのに対して、
TOEIC Listening & Reading公開テストは、そのまま「聞く」「読む」に特化した試験になっているということです。
・・・あれ? じゃあ、習熟の簡単な2技能だけを測るTOEICの方が、総合的に技能を測る英検よりも、簡単ってこと?
もちろん、そんな簡単な話ではありません。
TOEICを難しいと感じる理由は、英語学習を構成する7要素のうち、残りの3つに隠されています。
3つの言語的分類
「聞く」「読む」「話す」「書く」が、学習者個人の技能に依存する英語の構成要素であるのに対して、ここで紹介する3要素は言語それ自体に備わっている構成要素です。
それが、「語彙(Vocabulary)」「文法(Grammar)」そして「機能(Function)」。
さて、「語彙」と「文法」はともかくとして、「機能(Function)」というのはあまり馴染みがないのではないでしょうか。
分かりやすい説明のために、ひとつの例をご紹介。
A: Thank you, you saved my life!
B: My pleasure!
場面としては、BさんがAさんに何かすごく親切なことをしてあげたと思ってください。
えー、これをわざと不自然な形で直訳すると、
A: あなたに礼を言います、あなたは私の命を救いました。
B: 私の喜び。
こうなります。
……これは、なんというか、けっして馬鹿にしているとかそういうのではなくてですね。
私たちは、「My pleasure」が感謝を伝える言葉として「機能」すると知っているんです。
「You saved my life!」も、実際に命を助けたワケではなく、「それくらい恩を感じているという、ちょっと大げさな比喩表現」だと理解できます。
なので、正しい意味が伝わるように、やや極端に意訳すると、
A:ありがとう、ホントに助かったよ!
B:どういたしまして!
こうなるわけです。
他にも、例えば……
「See you!」と言われたら、「あなたを見ろ!」なんてトンチンカンな命令文ではなく、「またね!」という砕けたお別れの挨拶なのだと。
メールの冒頭が「This is a friendly reminder that...」で始まっていれば、「これは友好的な催促状です」とは訳さずに、「(支払い期限が迫っているなど、念のための)お知らせの通知です」というビジネス的なメールなのだと。
LINEグループで「May I jump in?」と聞かれたら、「飛び込んでいいですか?」とは訳さずに、「(それまでの話の流れや企画などに)私も入れてー!」という参加の意思表示なのだと。
すなわち、「ある特定の状況下において、言語が文法的な規則や、語彙そのものの意味以上の意味を持つ」、それが「機能(Function)」なのです。
TOEIC Listening & Reading公開テストを受験されている方は、とっくにお気づきですよね。
TOEICでは、この「機能(Function)」への理解力を問われる問題文が、非常に多いんです!
「ここでの○○さんの “~~~~” っていう言葉、どういう意味で使われてるの?」とか。
「この会話の流れだと、どう返事をするのが最適?」って時に、YES/NO形式の質問にそう答えないとか。
対する英検は、あくまで個人的にですが、この「機能(Function)」への理解度をそこまで重要視はせず、特に「語彙」に力を入れているように感じますね。
ビジネスの場面に特化したとされているTOEICと比較して、取り扱う内容が分野別に幅広い、というのも背景としてあるでしょう。
英検準1級までいくと、「この単語、日常生活で使うか……?」と思ってしまうような難し~い単語と出会うこともしばしば。(笑)
そもそも英語というものは「言語」ですから、数学やら歴史みたいな「教科」とは違って、ひたすらに暗記したり問題集を解いたりだけではなく、独自の習得法を模索しなければいけないわけです。
「語彙」や「文法」に関しては、どうしてもTOEIC専用の単語帳やら文法書に頼るのが最適解となってしまうワケですが。
「聞く」技能を鍛えなければ、早口で話された時に聞き取れないし、「読む」技能を鍛えなければ、速度だって上がりません。
単語帳に書いてある文字をノートに写して意味を並べても、それは「語彙」のための勉強であって、「読む」技能は例文をしっかり読むなり、文章の中で触れるなりしなければいけませんし、ましてや「聞く」技能には全くの無関係です。
Listening Sectionで全く聞き取れなかった言葉が、原稿を見ると良く知っているはずの単語や表現だった、というのは、「文字(視覚的情報)」に偏重した学習法が蔓延(というと言葉が悪いですが・・・。)してしまっているためなんですね。
幸いにも、文章や音声を通じて単語の習得を測る参考書も、最近は多く出版されていますし、そもそも「読む」「聞く」というのは受動的な技能なので、特に意識をしなくてもある程度は高めることが出来ます。
義務教育のおかげか、海外の語学学校などでも「日本人は比較的、文法の習熟度が最初から高い」というものも、共通の見解としてあります。
……では、「機能(Function)」を鍛えてくれる参考書が、はたしてどれほど出版されているでしょうか?
次の記事では、「機能(Function)」の習熟も含めた、筆者のTOEIC対策含む英語学習法について、ちょっと語りたいと思います。
よろしければ、お付き合いください。
シドニー飯。:フィッシュマーケットで美味い牡蠣や海鮮を食べるための極意!
※今回の記事は、ワーホリ・留学・出張などでオーストラリアのシドニーに滞在している、またはする予定のある方向けの記事となります……が、牡蠣トリビアや、グルメ紹介などもありますので、お時間があれば、ぜひご一読を!
そもそもなぜ、オーストラリアに行って牡蠣を食べるのか?
「うまいうまい!」とは耳にするものの、日本の牡蠣と比べて、ぶっちゃけどうなの?
フィッシュマーケットに着いたけど、せっかくだし牡蠣以外も楽しみたい!
そんなあなたのために、筆者が自らの経験とリサーチした情報をまとめあげました。
せっかくの海外、ただなんとなく有名な場所に行って、有名なものを食べて「ふ~ん・・・」で終わらせてしまうより、その背景や、より美味しく食べる方法も、ちゃんと知っておきませんか?
「フィッシュマーケットについてちゃんと予習して、しっかりシドニーの牡蠣を味わおう!」
続きを読む
はじめのご挨拶。
お立ち寄り、ありがとうございます。
かんすけ(cansuke)と申します。よろしくお願いいたします。
当ブログは、筆者が作成した英語学習のためのフックを書き綴ったり、学習法について考えたり、ワーホリや仕事での英語体験を振り返ったり……といった、英語関係の雑記ブログになる予定です。
↓↓↓お時間があれば、お付き合いください。↓↓↓
このブログをご覧になって、わざわざご挨拶の記事まで読んでいただけているということは、大なり小なり、日常で英語に触れている方とお見受けします。
突然ですが、「赤の女王仮説(Red Queen's Hypothesis)」という言葉を聞いたことはありますか?
なんでも、「赤の女王」というのは、かの有名な『鏡の国のアリス』に登場するキャラクターということで、彼女が作中で放った以下の台詞をモチーフにした学説なんだそうです。
赤の女王いわく:「その場にとどまるためには、全力で走り続けなければならない(It takes all the running you can do, to keep in the same place.)」
つまり、生存競争に生き残るためには常に進化し続けることが必要であり、立ち止まるものは絶滅する、といった意味なんだとか。
……おっかないですね。
さて、国際化の必要性が訴えられて幾年か、「英語格差(English devide)」なんて恐ろしげな言葉も生まれてしまいましたが、僕たちはまさに、「国際共通語を習得するか否か」という適応だの生存競争の真っ只中にいるといっていいでしょう。
とはいえ、英語学習ともなると、その目的も人それぞれです。
資格を取得したい、仕事で入り用になった、趣味の延長で学びたい、受験のために、などなど。
そのために参考書を買って、単語も文法も暗記して、問題集も制覇して、時間のあるときは海外のコラムも読んでみたり、字幕なしの洋画を頑張って視聴したり、……
……ちょっとたいへんですよね。というか、たいへんです。ぼくはたいへんでした。
もちろん、学習を続けていく中での達成感だったり、海外への興味や好奇心をうまくモチベーションに変換する方法もあると思います。
けれど、日本生まれ・日本育ちの純日本人にとっては、英語という遠く離れた言語を習得するのって、本当にたいへんなことなんです。
全力で走り続けていたら、いつかはガス欠になってしまいますし、パンツのゴムだってずっと無理して引っ張り続けたらだるんだるんになって、戻らなくなってしまうんです。
けれども一方で、こんな言葉もあります。
「ローマは一日にして成らず(Rome was not built in a day.)」
「現状維持では後退するばかりだ(He who moves not forward, goes backward.」
努力の継続の重要性を説いた格言ですが、探しても探しても、こういうものばかりで、息が詰まりそうになりますね。
事実、英語は使わない日が長引くほどに、錆び付いてしまいます。日常的に使い続けなければ、前に進み続けなければ、それまで積み上げてきた僕たちの英語は、気付かぬうちに吹き飛んでしまうのでしょう。
では、どうするか。
……また話は変わって、「アクティブ・レスト(積極的休養)」という言葉があります。
激しい運動をした後の疲れを取るために、敢えて負担の少ないストレッチやジョギングなどを行うことが、より効率的な体力の回復につながる、という手法ですね。
……ここまでの記事で、2つのコロケーションと、3つの格言を取り上げました。いずれも難しいものではありません、中学生でも頑張れば読み解けそうな表現です。
このうちひとつ、そのまま覚えちゃいましょう。
みっつ全部、頑張って覚えなくたっていいんです。
そして、機会があれば使ってみる。そのまま口に出しても、ちょっとアレンジを加えてみるのもいいかもしれません。
それを、「アクティブ・レスト(積極的休養)」にしちゃいましょう。
「全力で走る」というのは、「休みなく足を動かし続ける」ということじゃありません。
どうしたらより早く、より効率的に、前へ進むことができるのか。
そのために、一見すると楽をしているように見えることを取り入れるのだって、きっと大切なのではないか、と、そう思うのです。
↑↑↑お付き合いいただき、ありがとうございました。↑↑↑
こんな感じで、日々思うことを英語学習のフックにして、
「ゆる~く『英語で』みちくさしちゃおうよ」
そんな気持ちを込めて、みちくさ英語と名を付けました。
日常の気になる話題を英語で考えたり、ついでに新しい単語や表現を覚えたり、海外生活に思いを馳せてモチベーションを回復させたり、かとおもったら英語教育や学習法についてちょっと真面目に考えたり……
そんなブログを目指していこうと思っているので、よろしければお付き合いください。
「赤の女王」にバレないように、上手にサボりましょう。
長くなりましたが、最後に筆者の英語経歴を(よさげな感じに)綴って、ご挨拶の締めとさせていただきます。
筆者名:かんすけ(cansuke)
生息地:北海道
大学にて英米文学を専攻。卒業後、地方の一般企業に入社。2016年にワーキングホリデービザにてオーストラリアへ渡航。ローカルの仕事を経験した後、留学ビザに切り替え、教育関係の資格を取得。帰国後は、外資の契約社員として英語対応のデバイスサポートなどを経験。現在に至る。